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2013年4月16日 (火)

13/04/14 木曽駒ケ岳 (宝剣岳) [山スキー]

ルンゼを滑ろう!
と、急に思ったので、アプローチが楽な割りに本格的なルンゼが取り揃っている木曽駒ケ岳に行ってみた。

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週末の天気は土曜が晴天。日曜には低気圧の通過に伴い午後から下り坂の予報だが、あいにく土曜は所用にて出動できず、日曜日帰りとなってしまった。


天気が崩れだすまでの時間勝負になりそうだったので、第一目標は宝剣岳の東面ルンゼを何本か、余裕があれば伊那前岳とし、木曽駒ピークはまた今度の機会とした。


7:15 菅の台バスセンターを始発のバスで出発
8:00 しらび平を始発のロープウェイで出発
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8:10 千畳敷 到着

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あっという間に、標高2600m。ふもとでは桜が咲いていたのに、ココは銀世界。
一昨日の降雪で、黄砂のまだら模様も消えたようで真っ白の世界が広がっていた。
往復\3800 + 駐車場\500を払うだけの価値はあるだろう。

8:15 ロープウェイ駅出発
天気は快晴、風もまだ強くない、気温はすでにプラスに転じている。
宝剣岳直下から点発生湿雪雪崩が発生していた、昨日のものと思われる。規模は大きくは無いが雪が緩む前に滑りきったほうが良いと判断して、極楽平へ先を急ぐ。

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極楽平への登りはすでに1パーティ取り付いていた。新雪深30cmのためシールを選択したが、尾根までの標高差150m程度なので、アイゼンの方が早かったかもしれない、稜線は凍結していて結局アイゼンに履き替るだし。こういった判断(想像力)って難しい。

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8:50 稜線到着。
稜線より三沢岳、正面のボウル状斜面がよさそう。そのうち行ってみたい。

極楽平から宝剣岳に向う尾根には大きく4本のルンゼが並んでいる。極楽平側より順に、一ノ沢、二ノ沢、三ノ沢、四ノ沢と名前が付いている。どの沢を滑るかは、上から覗いてみて決めようと思う。

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(多分)一ノ沢直上より千畳敷。滑れません無理、絶対。


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と思ったら、一ノ沢のエントリーはこちらの方かもしれない。こちらは滑れないことは無さそうだが、出だしが狭くて腰が引けてしまう。ここもパスして次の沢へ。


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三沢岳への登山道が分岐するポイント。
正面のノールの右側が二ノ沢エントリー。二ノ沢は比較的傾斜が緩い。

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木曽側の谷と御嶽山。遠くに見える御嶽さんもまだまだ真っ白。

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どうやらここが三ノ沢のエントリーポイントらしい。最初の鎖場の直前だ。


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落ち口付近の状況は硬いバーンの上に新雪が30cmほど。かなり緩んでいるようだ。滑りには支障ないが沢中央は雪崩る可能性が高い。
左側はすでに湿雪スラフが流れているが規模は小さい。スラフコントロールに気をつければ問題無さそうだ。三ノ沢を滑ることにして滑走の準備にかかる。

9:40 滑走開始。
直下に登山者がいないことを確認、流れ始めた時に逃げる位置を確認。

思い切ってドロップ。
出だしの傾斜は40度ぐらいだが2ターンくらいで少し緩やかになる。底付きは無いが足が取られそうな重さでコントロールが難しい。

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4ターンくらいで、雪崩れだしたので、いったん退避。デロデロと流れる雪が収まるまで待つ。
沢のボトムはデブリが溜まったので、右手方向にデブリを避けて残りを一気に落とす。

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滑ってきた斜面を見上げてようやく一息。(写真は午後に光の状態が良い時に取り直したもの)
一気に緊張感が解け、のどが渇いていることに気付く。

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自分のトレースを見ながら休憩していると、隣の二ノ沢をテレマーカーが滑ってきた。話を聞くと二ノ沢も似たようなコンディションだったとか、斜度が緩いせいか雪崩れなかったそうだ。

予定では、もう一本登り返して宝剣岳ルンゼを滑るつもりだったが、今日のコンディションではこれ以上は危険と判断し、中岳東面→伊那前岳南面に進路を変更。

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再びアイゼンに履き替え、乗越浄土へ向け八丁坂を登っていく。
トレースが階段状になっているので登りやすい。
伊那前岳北面もよさそうな斜面だったが、上から下までクラストだったのでパスして中岳へ向う。 


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11:00 中岳到着。
天気はまだ快晴だが、風がだんだんと強くなってきている。天候を考えると今日は駒ケ岳まで行かない方がよさそうだ。
二ノ沢を滑っていたテレマーカーの方も中岳から滑る準備をしてたので、少し話をする。これからの季節はMTBアプローチで北アルプス周辺で滑ることが多いそうだ。楽しそう、僕も買うかな。

中岳山頂より駒飼ノ池へ向けて滑走開始。

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中岳山頂よりドロップ方向。正面の岩帯を左に巻いて、伊那前岳との間の谷へ向うルートとした。
ウインドパックされてはいるが面ツルで滑りやすい、一気に駒飼ノ池まで落としていく。

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自分のトレースを見上げて、一息。
またアイゼンに履き替え、今度は伊那前岳を目指す。

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伊那前岳への上りは稜線に向けて谷側面を直登した。クラストでアイゼンが良く効いてくれる。

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伊那前岳から宝剣岳を振り返ると、三ノ沢のトレースが良く見えた。
滑っているときは狭く感じたルンゼも、こうやって見ると広いことが良くわかる。

南から前線と思われる雲が接近してきた。風はさらに強くなり気温も低下している。モナカ雪になる前に滑ってしまいたかったので、昼食は下りてから取ることにする。

12:20 伊那前岳 山頂手前よりドロップ

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山頂直下からまっすぐフォールラインに向うルートにはすでにトレースがあったので、少し右に振って登山道方向へ落とすルートを選択。
傾斜はたいしたことは無いが、雪がもうクラストしはじめていて神経を使う。テレマーク/アルペンを織り交ぜつつ丁寧にターンしていく。

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千畳敷より滑ったトレースを見上げる。
もう1時間前に滑っていれば、かなり気持ちの良い斜面だったろう。

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千畳敷でお昼ご飯を食べているうちに、どんどん山はガスに蔽われいった。
14:00のロープウェイで下山して本日の活動は終了。


木曽駒には初めて来たが、エリア自体は広くはないが色々な要素がギュッと詰まっていて面白い場所だと思う。今度は天気の安定してるときに1泊して遊び倒してみたい。



 

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コメント

どうもです。
木曽駒も楽しそうですね。急斜面系が揃ってる感じ?
優雅にホテル千畳敷に泊まるのはいいかも!

ふ~~ん、こんな場所なんだ。
このエリアって詳しく書いてくれてる記録をあまり見ない気がするので参考になった。
立山行ってみて思ったけど、こういったいろんなラインをとれる場所は、泊まりで楽しみたいね。

旦那方、いい娘揃ってますぜ。 みたいな?

久々に泊まってみたいと思わせるローケションに出会いました。
満月の夜を狙って、月明かりの中極楽平カールの滑走なんかやってみたいな~

こんばんは。
こちら来られたのですね。
宝剣の向かって右の天狗沢も結構いいですよ。
木曽駒本峰周辺もまったり系からいろいろ滑られると思います。
平日絡みですが、交通費と宿泊セットで12千円とお得なパックもあります。
ロープウェイのHP見てみてください。

ようさん、こんばんは。
情報ありがとうございます。普段は車中泊かテントばかりで、宿に泊まるなんてもったいないと思うほうですが、
このホテルは泊まってみたいですね。
ようさんの記録も読ませていただきました、天狗沢結構傾斜ありますね。
今回はルンゼ1本しか滑れなかったので、リベンジの予定です。参考にさせていただきます。

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